産後の体にはさまざまな変化がありますが、「お腹のたるみが特に気になる」と悩んでいる方は多いですよね。実は産後のお腹のたるみは、脂肪の蓄積が原因とは限りません。スッキリしたウエストを取り戻すために、産後のお腹のたるみの根本的原因や改善方法を見ていきましょう。

 

産後のお腹のたるみを引き起こす原因とは

骨盤周りのゆるみや開き

妊娠中に分泌されるリラキシンというホルモンには、赤ちゃんを出産しやすくするために骨盤周りの筋肉や靭帯をゆるませる作用があります。リラキシンの影響は産後も半年ほど続くため、骨盤は開いたままになり、内臓の位置が下がる原因になります。その結果、お腹のたるみも目立ちやすくなるのです。

筋力の低下

産後のぽっこりお腹には、筋力の低下も関係しています。妊娠中は体を動かしにくいうえに筋肉もゆるむため、腹筋が弱くなります。その影響で産後も姿勢が悪くなり、お腹がたるみやすくなるのです。姿勢が戻らないと血行が悪くなって脂肪が溜まりやすくなるので、よりたるみが悪化する恐れもあります。

 

産後のお腹のたるみを改善するセルフケア方法

 

産後6~8週間の産褥期は、無理をせず体の回復を優先することが大切です。産褥期を過ぎて体調が整ってきたら、以下のようなセルフケアを取り入れてみましょう。

産後用の補正下着を利用する

骨盤の開きの改善には、補正下着が有効です。産後専用のガードルやサポーターなど、骨盤ケアできるものを選びましょう。ただし、締め付ければいいというわけではありません。必ず体に適したサイズを選び、着用方法を守ることが重要です。

インナーマッスルを鍛える

筋力を取り戻すには、適度に鍛える必要があります。とはいえ、いきなりハードなトレーニングは体に負担をかけてしまうもの。以下のように腹式呼吸で無理なくインナーマッスルを鍛える方法から始めてみましょう。少ない回数から始めて、慣れてきたら回数を増やしていくと効果的です。

  • ①仰向けで寝て膝を曲げ、足裏を床につける
  • ②鼻からゆっくり息を吸ってお腹をふくらませる
  • ③口からゆっくり息を吐いてお腹をへこませる

※背中とおへそをくっつけるイメージでへこませましょう。下腹部に力を入れにくい場合は膝の間にクッションを挟むと安定しやすくなります。

正しい姿勢を心がける

いくら筋力を取り戻しても、普段の姿勢が崩れていては体型も崩れたままになってしまいます。背筋を伸ばす、骨盤を傾けない、座るときは仙骨を立てる、脚を組まないなど、美しく左右均等な姿勢を意識しましょう。もちろん疲れを感じたら無理をせず、横になって休憩してくださいね。

 

産後のお腹のたるみケアは無理のない方法で

 

今回は、産後にお腹がたるむ原因や改善方法をお伝えしました。産後は腰痛なども起きやすいため、無理は禁物です。まずは体に負担の少ないセルフケアから取り入れて、ゆっくりかつ確実にお腹を引き締めていきましょう。

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