妊娠してから「夫にイライラしてしまう」「夫に触られるのが嫌になった」など、パートナーに対する気持ちの変化に悩されている女性は多いもの。しかし、その変化には妊娠時ならではの理由がありますから、それほど不安になる必要はありません。今回は、妊娠中にイライラしてしまう意外な原因を、乗り越え方と一緒に見ていきましょう。
妊娠中、夫にイライラしてしまうのはなぜ?
ホルモンバランスの変化
妊娠中の気持ちの変化には、ホルモンバランスが大きく関係しています。妊娠すると女性ホルモンの1つである黄体ホルモンの分泌量が増加し、メンタルが不安定になりやすいのです。これは生理前に起きるPMS(月経前症候群)にも似ていて、人によっては理由もなく泣きたくなったり、怒りっぽくなったりと、自分でも感情をコントロールしにくくなることがあります。
体調の変化
妊娠中は体調も安定しにくくなり、以前簡単にできていた行動が思うようにできなくなります。それが夫や周りに理解されないと、「なぜ分かってくれないの」「どうして私だけ」とフラストレーションが溜まり、イライラにつながってしまいます。
栄養バランスの乱れ
つわりによって食事の栄養バランスが崩れている場合も、イライラを招く恐れがあります。たとえば自律神経に深く関わるビタミンB群が不足していると、イライラを感じやすくなるといわれています。
また、糖質を摂りすぎていると血糖値が安定せず、メンタルも不安定になりがちです。口当たりがいいという理由でお菓子やアイスばかり食べている方は、注意が必要でしょう。
妊娠中のイライラを防ぐ&夫に理解してもらうには?
一時的な変化なので必要以上に考え込まない
妊娠中のイライラを防ぐためには、まず自分自身で気持ちの変化とその原因を把握しておくことが大切です。「ホルモンバランスが崩れているから気持ちも不安定なんだ」「イライラするけど、それは今だけ」と理解しておけば、考え込んだり落ち込んだりする頻度を軽減できますよ。
夫に心身の変化をきちんと伝える
自分でメンタルの変化を理解したら、今度はパートナーにも分かってもらう必要があります。「今はホルモンの関係で一時的にイライラしやすい」「どうしても一人になりたい時間がある」などと、できるだけ気持ちが落ち着いているときに話しておきましょう。感情的にならずにゆっくり話せば、理解も得られやすいはずです。
自分でどうにかしようと背負いすぎない
妊娠中は心身ともに重くなりがちですから、周りを頼ることも大切です。「がんばらない」「夫にお願いする」「周りに甘える」などを念頭に置き、自分一人で背負い込まないようにしましょう。
感謝や謝罪の言葉も忘れずに
夫に理解してもらったり、お願いを聞いてもらったりしたときは、必ず感謝の言葉を伝えましょう。また、感情が抑えきれずに喧嘩してしまったなら、素直に謝ることも必要です。円滑な関係を保つために、「ありがとう」「ごめんね」を忘れずに伝えたいですね。
食事バランスを見直す
栄養不足によるイライラを防ぐためには、バランスのとれた食事をとるのが一番です。糖質だけでなく、食物繊維やタンパク質、脂質も必要ですから、主食にあわせて野菜、肉、魚、乳製品、大豆製品、卵などをバランスよく食べましょう。ビタミンやミネラルが不足しがちなら、妊娠中でも安心して飲めるサプリメントを活用すると効果的です。

妊娠中のイライラは「原因を理解すること」が大切
妊娠中に感じる夫へのイライラには、ホルモンや体の変化が大きく関係しています。原因が分かれば一時的なものと理解できますから、必要以上に落ち込まず、自分なりの乗り越え方を見つけてくださいね。