「お菓子が大好きだけど、妊娠中は我慢して食べないようにしなきゃ」と気を遣っている妊婦さんは多いもの。しかし、我慢のしすぎはストレスになり、イライラやドカ食いを招いてしまう恐れがあります。今回は、妊娠中でも食べられるお菓子の種類を、食べ方や注意点とあわせてチェックしてみましょう。

 

妊娠中におすすめのお菓子・おやつは?

 

妊娠中におすすめのお菓子・おやつは?

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)※」では、妊婦さんのおやつは1日200kcal以下が目安とされています。200kcal以内であれば、あまり神経質にならず洋菓子や和菓子などから選んでいいでしょう。できるだけ健康的なものを食べたい方、体重増加を防ぎたい方には、以下のようなおやつがおすすめです。

ヨーグルト

 ヨーグルトはタンパク質やカルシウムが豊富で、妊娠中に不足しがちな栄養を補えます。糖分や脂質の摂取を控えたい方は、無糖・無脂肪のヨーグルトに果物やオリゴ糖を加えてみてはいかがでしょうか。

ナッツ

ナッツはビタミンEなどの栄養が豊富なうえに、適度な噛みごたえがあって満足感の高いおやつです。ナッツの中でも特にアーモンドやくるみは糖質が少なく、体重増加を抑えたい方にも適しています。ただし、ナッツは脂質が多いので1日10粒程度、手のひらに乗るくらいにしましょう。

果物

果物にはビタミンやカリウムなどが豊富に含まれていて、フルーツ特有の甘みや香りも楽しめます。おすすめの果物は、柑橘類、キウイ、いちご、りんご、柿など。妊娠初期の場合、1日あたりの果物の摂取目安量はみかんなら2個、りんごなら1個とされています。ドライフルーツや缶詰は糖質が多いので、できるだけ生の果物を食べましょう。

さつまいも

さつまいもはビタミンCや食物繊維が豊富ですし、しっとりとした食感と甘さで満足感を得られます。また、皮にはヤラピンという腸のぜん動運動を促す成分が含まれているので、便秘改善にも効果的です。一般的なさつまいもは1本およそ250gで約330kcalになりますから、おやつに食べるなら1/2本程度がいいでしょう。

 

妊娠中に意識したいお菓子の食べ方・注意点

寝る前に食べない

活動量の少ない時間帯にお菓子を食べると、脂肪として蓄積されやすくなります。就寝前に食べるのは避けて、比較的活動量の多い午後2~4時頃に食べることをおすすめします。

塩分や人工甘味料はなるべく控える

塩分はむくみや高血圧の原因になりますから、おやつではできるだけ摂取を控えたいもの。塩分の多いスナック菓子を控えめにするか、食事とのバランスを考えましょう。
また、人工甘味料は甘みがあるにも関わらず血糖値が上がらないため、満足できずに食べすぎてしまう恐れがあります。大量に摂取したときの胎児への影響もまだはっきりとは明らかになっていないので、なるべく控えたほうが安心です。

アルコールやカフェインを避ける

アルコールやカフェインは胎児への悪影響が心配されるため、妊婦さんの摂取は制限されています。洋酒などの酒類が含まれているお菓子、カフェインが比較的多く含まれている高カカオチョコレートは控えましょう。一般的なミルクチョコレートも食べすぎるとカロリーやカフェインの過剰摂取につながるので、少量(1日あたり200kcal以内の量)にすることが大切です。

 

お菓子の食べ方を工夫して妊娠中のストレスを減らそう

 

妊娠中にお菓子を食べてはいけないという決まりはありません。医師から注意されている場合は制限が必要ですが、されていないならカロリーや種類を考えながら上手に取り入れてみてくださいね。

※出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

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