水分補給は人が生きていくうえで欠かせない習慣で、妊娠中も母体と赤ちゃんの健康維持のためにしっかり摂取する必要があります。では、妊娠中はどれくらいの量の水分を摂るべきなのでしょうか? 今回は、推奨されている水分摂取量を、選ぶべき水分の種類や飲むときの注意点とあわせて見ていきましょう。
妊娠中の水分摂取量や飲むときの注意点
食事にプラスして1日1.5~2Lを目安に
食事から摂取できる水分量は1日あたりおよそ1L。それにプラスして、妊娠中の水分摂取は1日あたり1.5~2Lが推奨されています。
本来、人は体重1kgあたり約40mlの水分摂取が推奨されていて、60kgの人なら食事から1L+水分摂取で1.4Lという計算になります。
この数値より妊娠中の水分摂取量の目安がやや多いのは、妊娠すると代謝量や血液量が増加し、より多くの水分を必要とするためです。赤ちゃんに十分な栄養を届けて成長を促すためにも、毎日しっかりと水分を補給しましょう。
少量ずつこまめに飲む
水分が欠かせないとはいえ、一度に大量の水分を摂取すると吐き気や嘔吐などの中毒症状を起こしてしまいます。たとえば1時間にコップ1杯分飲むなど、少量ずつこまめに飲むようにしましょう。
妊娠中に選びたい水分の種類とは
水
添加物が何も含まれていない水は、妊娠中に安心して飲める水分です。ただし、冷蔵庫でキンキンに冷えた水や、氷を入れた水は体を冷やす恐れがあります。できるだけ常温の水を飲むようにしましょう。
カフェインが含まれていないお茶
妊娠中のカフェイン摂取は、胎児発育不全などのリスクを高める恐れがあります。お茶を飲むときは、麦茶、カフェインレスコーヒー、カフェインレスティー、タンポポ茶、コーン茶、ルイボスティーなど、カフェインが含まれていない種類を選びましょう。
牛乳
牛乳には赤ちゃんの骨や歯に必要なカルシウムが豊富に含まれています。ただし、妊娠中の乳製品の摂取目安量は1日あたり200gですから、牛乳はコップ1杯(200ml)までにしましょう。もしヨーグルトを100g食べる場合は、牛乳をコップ半分(100ml)に調節してくださいね。
炭酸水
シュワッと口当たりの良い炭酸水は、つわりが気になるときにもおすすめの飲み物です。しかし、糖分が含まれているサイダーやコーラなどはNG。無添加の炭酸水を選ぶことが大切です。なお、「炭酸水を飲むとお腹が張る」「ゲップが出てつらい」という方は避けてくださいね。

適切な水分補給で妊娠中の乾きを防ごう
今回は、妊娠中に適した水分の摂取量や補給方法についてご紹介しました。妊娠中は汗の流出やつわりによっても体内の水分が失われがちです。ご紹介したような飲み物を日頃から準備し、意識してこまめに補給したいですね。