「毎年、寒くなるにつれて腰が痛くなる」なんて感じていませんか? 実は体の冷えと痛みには深い関係があり、とくに秋から冬にかけては腰痛に悩まされる人が急増します。なぜ気温が低下すると腰痛が起きやすいのか、自分でできる対策方法とあわせて見ていきましょう。
冬は腰痛が起きやすい! その理由とは
血行不良によって筋肉が硬くなるため
気温の低下にともなって腰痛が起きやすくなる理由には、血行不良が関係しています。体が冷えると血管が収縮し、筋肉への血流が滞ります。その結果、筋肉が硬くなり、疲労物質が溜まりやすくなるのです。
また、筋肉が硬くなった状態で急に動かすと、伸びが悪いため痛みが現れやすくなります。「体温が低下している朝方に腰痛が起きやすい」「カイロや入浴で温めると楽になる」という場合は、冷えが大きく関係しているでしょう。
冷えが原因の腰痛を防ぐセルフケア方法
首・手首・足首・腰を温める
3つの首と呼ばれる首・手首・足首には、皮膚のすぐ下に血流の多い血管が通っているため、温めると効率よく冷えを予防できます。ネックウォーマー、アームウォーマー、レッグウォーマーなど、それぞれ専用の防寒グッズを取り入れて、冷えを防ぎましょう。もちろん、マフラー、袖が長めの上着、ハイソックスなども有効です。
また、腰そのものを温めることも重要です。腹巻きやカイロなどを活用してみてくださいね。
こまめにストレッチをする
以下のようなストレッチをすると血流が良くなり、疲労物質が蓄積しにくくなります。ポイントは、1日の中でこまめにおこなうこと。起床後、仕事や家事の休憩中、お風呂上がりなどの習慣にして、腰痛を防ぎましょう。いずれの動きも呼吸を意識しながらゆっくり動かすと、筋肉の柔軟性アップにつながります。
【腰痛対策に効果的なストレッチ方法】
- 足を肩幅程度に開いて立つ
- 上半身を前に倒して前屈をする
- 元の体勢に戻る
- 腰に手を当てて、上半身を反らせる
- ※無理のない範囲でおこないましょう。
- 元の体勢に戻る
- 上半身を左方向に回して腰をひねる
- 右方向へも同様に腰をひねる
- 一連の動作を、2~3回くり返す
適切な入浴で体を温める
冷えによる腰痛を防ぐためには、お風呂で体を温めることも重要です。しかし、42℃以上の熱いお湯での入浴はおすすめできません。体の表面ばかりが熱くなり、体の内部まで温まらないのです。
また、交感神経が優位になる影響で興奮状態になり、寝つきが悪くなってしまうことも。冬なら40℃程度のお湯に、10~15分浸かる入浴がいいでしょう。体温の上昇を促す重炭酸入浴剤を使うと、より効果的です。
冬はこまめな温活&ストレッチで腰痛を防ごう
今回は、冷えが引き起こす腰痛のメカニズムや対策方法についてお伝えしました。腰が痛いと何をするにも億劫になってしまうもの。憂鬱な腰痛を防ぐために、ぜひご紹介したようなケアを取り入れてみてくださいね。