妊娠中のお出かけは気分転換や運動不足解消につながるため、医師に止められていない限りNGではありません。ただし、妊娠中は急な体調変化が起きる可能性が高く、外出時の移動距離や持ち物には気をつける必要があります。今回は、妊娠中における外出時の注意ポイントをチェックしてみましょう。

 

妊娠中の遠出、避けたほうがいい時期はいつ?

妊娠初期と妊娠後期は遠出を避けたほうが安心

「妊娠中でも、ちょっと遠くまで出かけたい」というときはあるものです。しかし、妊娠初期(妊娠2~4ヶ月)は流産しやすい時期のため、活動量を抑えることが推奨されています。流産の原因は胎児の染色体異常がほとんどなので運動量は関係ないといわれていますが、万が一のために近所の散歩や買い物程度にしたほうがいいでしょう。

また、妊娠後期(妊娠8~10ヶ月)はお腹が大きくなり転倒のリスクが高まります。長時間立ちっぱなしだと切迫早産の原因になってしまうことも。妊娠後期も遠出は控えたほうが安心です。臨月に入ったら出産予定の産院にすぐ行ける範囲のみにしましょう。

 

妊娠中に外出する際、持っておきたいもの

 

妊娠中は外出先で体調が変化したときのために、いつでも病院へ行けるよう準備しておくことが大切です。たとえ近所へのお出かけでも、以下のようなものはバッグに入れておきましょう。

  • 母子健康手帳
  • 保険証
  • 診察券
  • 携帯電話
  • 現金
  • 生理用ナプキン(出血や破水に備えて大きなものを)
  • ビニール袋(エチケット袋、破水したときは敷物にもなる)
  • 飲み物

妊娠中に外出する際の服装は?

体を締め付けない服装

体を締め付ける服は血行を悪くさせ、お腹の張りを招く恐れもあります。長時間身につけていても苦にならない、ゆとりのある服装がおすすめです。

紐のないフラットな靴

ヒールの高い靴は転倒を招く恐れがあるため、フラットな靴がおすすめです。お腹が大きくなってくるとしゃがみにくくなるので、紐のない靴がいいでしょう。

 

妊娠中に旅行をするときの注意ポイント

事前に必ず医師に確認する

旅行は長時間の移動や宿泊を伴いますから、遠出よりもハードルが高くなります。行く前には必ず医師に相談し、遠出をしても問題ないか確認しましょう。時期や体調によっては止められることもあるので、ホテルなどの予約を取る前に確認してくださいね。

海外旅行は控える

海外では何かあったときに言葉が通じなかったり治療費が高くついたりと、国内旅行以上のリスクがつきまといます。たとえ海外旅行に慣れていても、妊娠中は控えたほうがいいでしょう。

長距離移動ではエコノミー症候群に注意

長距離移動の際は座りっぱなしになるため、血栓ができて血管が閉塞するエコノミー症候群に注意が必要です。妊娠中は女性ホルモンの影響で血栓ができやすく、エコノミー症候群になる確率も高いといわれています。座っているときはこまめに足を動かし、1時間に1回は立ってトイレに行くなど、対策を練ることが大切です。

 

しっかり確認して妊娠中も安心安全なお出かけを

 

今回は、妊娠中の外出や旅行における注意ポイントをご紹介しました。「妊娠中だからこそ、大切な人と出かけて思い出を残したい」という方も多いはずです。外出時に必要な持ち物、いざというときの対応を十分考えたうえで、安心安全なお出かけを楽しんでくださいね。

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