「夜、布団に入って寝ようとすると体中の皮膚がかゆくなる……」と悩んでいませんか? 中には寝ながら掻きむしって皮膚を傷つけてしまう方もいるのではないでしょうか。今回はそんなお悩みを持つ人に向けて、なぜ寝るときにかゆみが発生するのか、かゆみを抑える方法とあわせてご紹介します。
「寝るときに体がかゆい!」の原因とは?
体温が上がるため
私たちの体は就寝時になると副交感神経が優位になり、体温が上昇します。すると、かゆみを伝える神経の働きが活発になり、強いかゆみを感じやすくなるのです。
入浴による乾燥
就寝前にはお風呂に入り、体を清潔にする方が多いでしょう。しかし、石けんで洗いすぎていたり、入浴後の保湿ケアが不十分だったりすると、肌のバリア機能が低下します。その結果、ちょっとした刺激にも過敏に反応し、かゆみが現れやすくなります。
アレルギー反応
アレルギーによってかゆみが現れるケースも少なくありません。寝具のホコリやダニに反応することもあれば、食物アレルギーが夜になって現れる可能性もあります。
普段から取り入れたい、かゆみの予防ケア
保湿をする
肌が乾燥しているとかゆみを感じやすくなりますから、普段から十分な保湿ケアが必要です。特に入浴後は肌の水分が蒸発しやすいので、時間を空けず、できるだけ早くボディクリームなどで保湿しましょう。
飲酒を控える
お酒を飲むとアルコールによって血管が拡張し、体温が上昇しやすくなります。かゆみも現れやすくなるので、控えめにしたほうが安心です。
アレルギー物質を避ける
アレルギーによるかゆみを抑えるためには、原因物質を避ける必要があります。ホコリやダニであれば掃除や洗濯を徹底する、食品アレルギーであればその食べ物を避けましょう。原因物質が分からない場合は医療機関で検査をし、特定することをおすすめします。
実際にかゆいときの対処法
かゆい部分を冷やす
かゆくて寝つけない場合は、その部分を冷たいタオルや保冷剤などで冷やしましょう。温度を下げると、かゆみを伝達する神経の活性化を抑えられます。また、室温が高い場合はエアコンなどで調整しましょう。
かゆみが続く場合は医療機関へ
かゆみが続いて睡眠にも支障をきたしているなら、医療機関に相談しましょう。一般的には、皮膚科でかゆみ止めの飲み薬や塗り薬を用いながら治療をおこないます。しかし、まれに内臓疾患からかゆみが現れるケースもあるので、不安要素があるなら内科も受診したほうが安心です。
かゆみを甘く見ずに適切なケアを
今回は、意外と悩まされがちな就寝時のかゆみについてお伝えしました。寝るときのかゆみは一人で悩むことが多いため、「私だけかも」「大したことないから我慢すればいい」と思いがちです。しかし、皮膚を傷つけたり、睡眠の質を下げたりと、体にさまざまなダメージを与えます。適切なケアや治療をおこなって、大切な体を守ってあげてくださいね。