「こむら返り」とは、主にふくらはぎの筋肉が収縮して足がつってしまうこと。誰にでも起こりうる症状ですが、妊娠中は比較的起きやすいといわれています。その理由を、日頃からできる予防法や、実際に足がつってしまったときの対処法とあわせて見ていきましょう。
妊娠中にこむら返りが起きやすい理由とは
ミネラルが不足しがちなため
こむら返りが起きる原因の1つにミネラル不足が挙げられます。カルシウムやマグネシウムなどが不足すると、筋肉の伸縮がうまく制御できなくなるのです。妊娠中は摂取したミネラルが赤ちゃんに移行しやすくなるうえに、血液中のミネラルバランスが崩れやすいため、おのずと足がつりやすくなります。
足の筋肉疲労や血行不良による影響
妊娠中、子宮が大きくなると足にかかる負荷が大きくなるうえに、姿勢が崩れて血行が悪くなります。筋肉疲労と血行不良、両方のダメージが蓄積すると筋肉の伸縮性が失われ、こむら返りの原因になってしまうのです。
妊娠中のこむら返りを予防するには?
ミネラルを補う
こむら返りを防ぐためには、筋肉の伸縮に欠かせないミネラルを日頃から積極的に補うことが大切です。カルシウムは乳製品、小魚、小松菜などに、マグネシウムはごま、わかめ、切り干し大根などに多く含まれているので、バランスよく取り入れましょう。ミネラル配合のサプリメントを利用するのも効果的です。
足のマッサージやストレッチをする
足のマッサージやストレッチをすると血行が促され、こむら返りの予防になります。なお、こむら返りは就寝時~起床時に起きる傾向が強いので、夜のケアがおすすめです。お風呂の中や就寝前などに、ふくらはぎを揉んだり伸ばしたりしましょう。
運動や入浴で足を温める
足の冷えを放置していると、こむら返りが起きやすくなります。ウォーキングなどの適度な運動や、ぬるめのお湯での入浴で足を温め、血流を促進しましょう。ゆっくり入浴する時間がないときは足湯だけでも効果が期待できます。
こむら返りが起きたときの対処法
ふくらはぎを伸ばす
こむら返りが起きてしまったときは、つま先を自分のほうへ向けてふくらはぎを伸ばしましょう。足の指を手で掴み、お腹に引き寄せるように反らすと効果的です。突然起きるとびっくりしますが、慌てずゆっくり対応してくださいね。
予防ケアでこむら返りの頻度を減らそう
今回は、妊婦さんが悩まされがちなこむら返りの原因や対策についてお伝えしました。突然足がつると驚きますし、強い痛みにも困ってしまうもの。完全に防ぐことは難しいですが、こむら返りを寄せ付けないセルフケアを取り入れて、少しでもストレスを減らしていきたいですね。