「妊娠してから暑さに弱くなり、汗も以前よりかくようになった」と悩む妊婦さんは多いといわれています。実際に妊娠中は妊娠前より暑さを感じやすく、夏バテや熱中症のリスクも高まりやすいので注意が必要です。なぜそのような変化が現れるのか、妊娠中にも有効な暑さ対策術とあわせて見ていきましょう。

 

なぜ妊娠中は暑さを感じやすいの?

基礎体温が上がるため

妊娠中は、プロゲステロンというホルモンの影響で基礎体温が上昇します。その変化にともない体感温度も上がるため、暑さを感じやすいのです。

皮下脂肪が増加するため

妊娠すると、赤ちゃんを衝撃から守るために母体の皮下脂肪が増加します。皮下脂肪にはもともと体温を保つ働きがあるので体に熱がこもりやすくなります。

 

妊娠中に取り入れたい暑さ対策術

暑い時間帯の外出を控える

1日の中で気温がもっとも上がる時間帯は、日差しが強くなる11~15時頃といわれています。気温が上昇する日や体への負担が気になるときは、なるべくこの時間帯の外出を控えましょう。

外出時には日傘と風通しのいい服を

外出時に日傘を差すと直射日光を遮り、暑さを和らげられます。帽子をかぶるのも効果的です。また、服は首元や腕周りにゆとりのあるものを選びましょう。風通しの良い服を着ることで熱を逃がしやすくなりますよ。

体を冷やすアイテムを活用する

最近ではネッククーラーや冷感タオル、ポータブル扇風機など、外出先でも体を冷やせるアイテムが充実しています。日傘や服装などでカバーしきれないときは、このようなアイテムを使うのもおすすめです。

室内ではエアコンで暑さをしのいで

体の冷えを怖がってエアコンを使わないと、暑さによってかえって体調を崩してしまいます。気温が高い季節はエアコンを使い、暑さを上手にしのぎましょう。

快適に過ごすための室内温度の目安は「夏28℃・冬20℃」といわれています。ただし、室内が28℃になっていても暑いと感じる場合は、我慢せず温度を下げることが大切です。扇風機を併用すると、冷たい空気が循環するので効果的ですよ。

水分補給をこまめにする

妊娠中は体感温度だけでなく新陳代謝も上がって汗をかきやすくなります。脱水が起きると体温調節が上手くできなくなるので、こまめに水分を補給しましょう。

妊娠中の水分摂取目安量は、1日あたり約1.5~2リットルです。大量の水分を一気に飲むとむくみや体調不良につながるので、1時間半~2時間おきにコップ1杯(200ml)程度と、小分けして飲んでくださいね。

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