トマトに多く含まれ、美容や健康に良いことで知られる成分「リコピン」。テレビ番組や美容雑誌などでも頻繁に取り上げられていますが、具体的な効果など、はっきりと分からないことも多いですよね。そこで今回は、リコピンに期待できる効果を、効率よく吸収する方法とあわせてご紹介します。

リコピンってどんな成分?

リコピンは、動植物に含まれる色素成分「カロテノイド」の一種です。トマトだけでなく、柿、スイカ、ピンクグレープフルーツなどにも含まれています。活性酸素の働きを抑制する抗酸化作用が高く、ビタミンEの100倍以上の抗酸化力を持っています。

リコピンに期待できる効果

紫外線による肌トラブルを防ぐ

肌に紫外線を浴びると活性酸素が過剰につくられ、シミ、シワ、たるみなどの原因になります。リコピンは、そのような紫外線による肌トラブル対策に効果的です。高い抗酸化力によって活性酸素によるダメージを抑制し、肌トラブルを防いでくれます。

血流を改善する

リコピンには、血液をサラサラにして血流を改善する効果が期待できます。血中の悪玉コレステロールの酸化を防ぐことで、血液の流れを正常に保ちやすくするのです。血管の老化を防ぐため、代謝アップ、動脈硬化の予防にもつながります。

リコピンの吸収を高める方法

熟したトマトやトマトジュースから摂る

リコピンはトマトに多く含まれることで有名ですが、熟し切っていないトマトにはあまり含まれていません。リコピンをしっかり摂取するためには、赤く熟したトマトを食べることが大切です。

とはいえ、熟したトマトが手に入りにくいときや、高値でなかなか買えないときもありますよね。そんなときはトマトジュースやトマト水煮缶から摂ることをおすすめします。赤く熟したトマトがギュッと濃縮されているため、リコピンをしっかり摂取できますよ。

加熱する

リコピンは加熱すると吸収率がアップすることが分かっています。さらに牛乳、にんにく、玉ねぎ、油と一緒に調理すると吸収率がより高まって効果的です。これらの食材を使ってスープやパスタソース、ラタトゥイユなどを作ってみてはいかがでしょうか。

1日にトマト2個分が目安

リコピンの1日の摂取目安量は約15mgで、トマト2個分(トマトジュースなら150ml程度)に相当します。いくら体にいいものでも一気にたくさん食べると体を冷やすなどの弊害を招きますから、目安量を守るようにしましょう。一度に大量に摂るより、適量を毎日コツコツ摂ることがポイントです。

美容・健康のためにリコピンをもっと活用しよう

リコピンは、私たちの肌や血管などを若々しく保つサポートをしてくれます。いつまでもイキイキと健康的に過ごしたい方は、熟したトマトやトマトジュースなどからリコピンを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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