ビタミンDは骨の形成などに関わる重要な栄養素ですが、妊娠中は不足しやすいといわれています。不足した場合、妊娠糖尿病などの合併症を招いたり、赤ちゃんの成長に悪影響を及ぼしたりすることも。なぜ妊娠中はビタミンDが不足しやすいのか、改善する方法と一緒に探ってみましょう。

妊娠中にビタミンDが不足しやすい理由とは

野外での活動時間が短い

ビタミンDは皮膚に日光を浴びると体内で合成されるため、野外で活動すると不足を防ぐことができます。しかし、妊娠中は安静を優先したり、動くのが大変になったりと、外出の機会が減る傾向があります。結果的にビタミンDの合成が進まず、欠乏しやすくなってしまいます。

過度な紫外線対策にも注意

「シミやそばかすを増やしたくない」といった理由で紫外線対策を徹底している妊婦さんも多いはずです。しかし、紫外線を浴びないためにまったく外出しない、UVカットグッズなどで全身を覆うなどの生活を続けていると、ビタミンD不足を招くことになります。

つわりなどでビタミンDの多い食品を避けている

ビタミンDは魚類やきのこ類などに含まれていて、これらを食べれば不足分を補うことができます。とはいえ、妊娠中はつわりで思うように食べられないことが多いもの。偏った食事が原因でビタミンD不足に陥る妊婦さんも多いのです。

妊娠中のビタミンD不足を改善する方法

適度な日光浴をする

ビタミンD不足の改善には、適度な日光浴が効果的です。ジリジリと肌を刺激するような強い紫外線を浴びる必要はありません。日差しの強い時間帯は避け、日陰を利用しながら散歩する程度の日光浴をおこないましょう。冬なら30分~1時間、夏なら15~30分程度のお出かけで十分ですよ。

ビタミンDが豊富な食材を食べる

ビタミンDは、鮭、サンマ、イワシ、サバ、牛レバー、チーズ、卵黄、干し椎茸、まいたけ、きくらげなどに多く含まれています。身近な食品ばかりですから、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。ビタミンDは脂溶性のため、油分が含まれていないきのこ類を食べるときは炒め物や天ぷらといった油を使う料理がおすすめです。

サプリメントを活用する

「つわりでビタミンDの多い食品が思うように食べられない」「体重管理中でカロリーオーバーが気になる」という場合は、サプリメントを活用しましょう。まずはかかりつけの医師に相談し、問題がないようなら、できるだけバランスのいい食事にサプリメントを併用することをおすすめします。

妊娠中は「ビタミンD不足」に要注意! 不足の原因と改善する方法

十分なビタミンDで家族全員の健康を守ろう

ビタミンDは丈夫な骨を保つためだけでなく、免疫力の維持やうつ病の予防にも役立つことで近年注目されています。家族全員の健康を守るためにも、ビタミンD不足を防ぐ生活を心がけていきたいですね。

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