ドラッグストアやインターネットなどで妊活サプリを探していると、たくさん種類がありすぎて目移りしてしまいますね。
特に葉酸サプリの成分表などをよく見てみると、「合成」「天然」といったような文字を目にすることがありますが、「違いがよくわからなくて……」「どっちがより体に良いの?」と迷っている方も多いのでは?
今回は、葉酸サプリの「天然」「合成」の違いについてお話しします。サプリ選びの参考にしてみてくださいね。

「天然」「合成」その違いは「葉酸の形」!

「天然葉酸」とは、主に食品に含まれている葉酸のことです。天然葉酸を含むサプリの多くは食品から取り出した葉酸を使用し、飲みやすいサプリの形に整形しています。
一方、「合成葉酸」サプリは人工的に作り出した葉酸を使用したサプリです。

この2つの最も大きな違いは、葉酸の形。
食品から取り出された「天然葉酸」は「ポリグルタミン酸型」と呼ばれ、いくつもの葉酸がくっついた形状になっています。一方、「合成葉酸」は1つ1つの葉酸がバラバラに独立している「モノグルタミン酸型」という形状をしているのです。

体に良いのは「天然」? 意外な天然葉酸のデメリットとは

「天然葉酸」と聞くと、添加物が少なく体に良いイメージを抱く方は多いのでは?
実際に、葉酸を選ぶ際に「天然」と表記されていることを基準に選んでいるという方は多いようですね。
しかし、食物由来で一見合成葉酸よりも体に良さそうな天然葉酸にも、意外なデメリットがあるのです。

お話ししたように、天然葉酸サプリに含まれる葉酸は「ポリグルタミン酸型」です。これは私たちの体内に取り込まれた後バラバラに分解されてから吸収されます。
この時、ポリグルタミン酸型葉酸は分解される途中で壊れるなどして、摂取した量の約50%程度しか吸収されなくなってしまうのです。
一方「モノグルタミン酸型」である合成葉酸はもともと1つ1つがバラバラになっているため、壊れることなく吸収されます。
つまり、天然葉酸は合成葉酸よりも体内への吸収率が低いのです。

合成葉酸でも大丈夫? 効率的に摂取するための注意点

葉酸サプリの「天然」と「合成」ってどっちが良いの?

「でも、『合成』って聞くとちょっと怖い気がする……」という方も多いかと思いますが、心配する必要はありません。
人体に影響を与えるような成分を使って合成葉酸を作ることはありませんし、厚生労働省によって摂取を推奨されているのも実は合成葉酸なのです。

吸収率が高く効率的に葉酸を摂取できる合成葉酸ですが、気をつけなければいけないのが不要な添加物。サプリによっては「天然葉酸なのに添加物がたくさん!」というようなこともありえるのです。
妊娠中に安全な成分は少ないため、きちんと検証され必要なものだけが入ったサプリを選びましょう。

大切なのは、それぞれのメリットとデメリットをわかった上で自分に合ったものを選ぶこと。正しい知識を身につけて葉酸サプリを選んでくださいね。

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