更年期と言われる時期は、閉経する年齢の前後約10年の時期を指しており、卵巣の働きが低下することによるホルモンのアンバランスが原因となってさまざまな症状が現われます。一般的に閉経は中年期半ばくらいに訪れると言われていますが、20代後半から30代などの若い時期でも更年期障害のような症状が現われることがあります。
ここでは、若年性更年期障害の原因とチェック方法をご紹介したいと思います。

更年期障害と若年性更年期障害の共通点と違いとは?

更年期障害は、加齢によって卵巣の働きが低下することで起こります。エストロゲンの分泌が減少しているのにも関わらず、脳からエストロゲンの分泌を促すように指令が出ることによって、体内のホルモンのバランスが崩れることが原因です。
女性ホルモンのバランスが崩れると、生理不順や疲労感や鬱などの症状が現われますが、このような状態を更年期障害と呼びます。
しかし若年性更年期障害は、名前のとおり閉経までまだ遠い若い方に現れる病です。
生理不順や肌荒れや鬱などの更年期障害と共通する症状が現われます。原因は更年期障害同様「女性ホルモンの乱れ」が挙げられますが、ホルモンバランスが崩れる原因に大きな違いがあるのです。

更年期障害は加齢による卵巣の機能低下が主な原因です。
一方若年性更年期障害は、自律神経の乱れから卵巣の機能が低下することで体内のホルモンバランスが乱れることで発現します。

若年性更年期障害の原因にはどんなものがある?

若年性更年期障害

・不規則な生活によって体内のリズムが乱れている
まだ年齢が若いと体力がありますので、多少無理してもあまり影響を感じないかもしれません。しかし、常に忙しい毎日を過ごしていたり不規則な生活を繰り返していたりすると、自律神経の働きが乱れやすくなります。 自律神経は体内のバランスを保つ大切な役割を果たしていますが、この働きが低下することで、若い人でも更年期障害のような症状が出てくる場合があります。

・ストレスによって自律神経の働きが乱れている
自律神経の乱れは生活の質だけではありません。精神的な負担も自律神経に大きな影響を与えています。仕事やプライベートでストレスを感じることが多い自律神経が乱れてしまいます。 自律神経は女性の卵巣の働きと深いつながりがあるため、若い人でも強いストレスを感じることによって、更年期障害のような症状が現れてしまうかもしれません。

若年性更年期障害のチェック方法について

・症状をもとに予測する
身体に生じている症状がどのようなものかを確認し、そこから若年性更年期障害かどうかをチェックすることができます。
月経不順・疲労感・頭痛・身体の冷え・のぼせ・肌荒れ・便秘・下痢・抜け毛の増加・肩こり・寝つきが悪い・食欲不振・集中力の低下・不安感・鬱など、これらの症状は若年性更年期障害の症状として現われます。 この中で5つ以上当てはまる場合には、若年性更年期障害の可能性があるかもしれません。

・病院の検査を通してチェックをする
若年性更年期障害かの判別が難しい場合、医療機関で検査を受けるのが確実です。若年性更年期障害になると、身体にさまざまな症状が現われますが、特に月経不順になることが多いです。このことから、若年性更年期障害の可能性がある場合には、婦人科で検査を受けると良いでしょう。

気になる症状がある場合には、まず自身の症状をしっかりと見つめなおしてください。若年性更年期障害の可能性があると判断した場合、医療機関での治療や生活習慣の見直し、ホルモンバランスの改善などに取り組んでいきましょう。

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