夏は冷房や紫外線など、肌にダメージを与えるものがたくさんあり、実は乾燥に注意が必要な季節です。きちんとお手入れをしているつもりなのに、化粧ノリがよくない、肌がくすむ、テカる、黒ずむ、つっぱる、毛穴が開くなどの肌トラブルが気になる場合は、インナードライ肌の可能性があります。 本格的な夏シーズン到来の前に、インナードライ肌の原因と対策について理解を深めておきましょう。
インナードライ肌とは?
インナードライ肌とは、一見肌がうるおっているように感じるものの、内側が乾燥している状態のことです。夏は外気の湿度が高く汗や皮脂の分泌量が多くなるため、肌が乾燥していることに気づきにくく、インナードライ肌の可能性がある方は多いといわれています。
肌が乾燥するのは、湿度の低下や紫外線量の増加などの影響で、本来持っている防御力(保湿機能とバリア機能)が低下するからです。防御力が低下している肌は外からのダメージを受けやすく、肌の生まれ変わりのサイクル(ターンオーバー)も乱れがちになります。すると、新陳代謝が滞り、肌の防御力がますます低下するという悪循環を生んでしまうのです。
夏にインナードライ肌になりやすい理由
冷房
冷房から送り出される風や湿度調整によって室内は快適さが保たれますが、それがお肌にとっては乾燥を促す原因になります。体が冷えて血行不良になると、栄養や老廃物が血液によって循環しにくくなり、新陳代謝が悪くなるという影響もあります。
紫外線
7~8月は紫外線量が1年のうちで最も高くなる時期です。紫外線を多量に浴びたり、長時間にわたって浴び続けると、肌はダメージを受け乾燥だけでなくシミやそばかす、しわ、たるみの原因になります。1日の中でも10~14時ごろは紫外線量が多いので、外出の際には気を付けましょう。
皮脂
夏は肌のベトつきが気になる方も多いでしょう。さっぱりしたくて洗浄力の高い洗顔料などで何度も皮脂を洗い流すと、乾燥から肌を守るために分泌された皮脂まで取り去ってしまいかねません。必要な皮脂がないと、肌の乾燥を促してしまうことになります。
夏こそしっかりインナードライ肌には保湿を!
インナードライ肌のケアは、基本的に乾燥肌のケアと同じですので、保湿をしっかりとおこなうことがポイントになります。 ・洗顔後、化粧水の前に蒸しタオルで毛穴を開き浸透力を高めましょう ・化粧水のなじみがよいので、コットンにたっぷりと含ませて使います ・手でおこなう場合は、ハンドプレス(手で顔全体を軽く押さえるようにして、化粧水をなじませること)をしましょう ・美容液や乳液、保湿クリームを使い、化粧水で補った水分を肌に閉じ込めます ・週に1回程度パックをすることをおすすめします ・夏場は室内でも日焼け止めを塗りましょう ・冷房がきいた室内に長時間いる方は、ミストスプレーなどでこまめに保湿するようにします ベタつくから何度も洗顔をする、化粧水だけで乳液を使わないなどは自己流ケアです。正しいケアで、本格的な暑さを迎える前から保湿を始めておくとよいでしょう。
夏のインナードライ肌は冬の乾燥肌のように分かりやすさがないことも手伝って、知らないうちに乾燥が進んでしまう可能性があるため注意が必要です。 何か肌トラブルが気になるときにはインナードライ肌かもしれないと考えて、保湿を始めましょう。夏こそしっかりと保湿をし、来たる秋や冬の乾燥に備えて肌の調子を整えておくことをおすすめします。