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2017.12.30

母体への影響が心配な妊娠中の感染症。予防接種の種類と注意点

妊娠中は母体の免疫力が低下することから、感染症にかかりやすい傾向があります。そのため妊娠中の予防接種は母体の健康を守るために欠かせないものですが、タイミングや状況によってはメリットだけではない場合もあるんです。今回は妊娠中に受ける予防接種の種類と受ける際の注意点を紹介します。

・不活性化ワクチン

不活性化ワクチンのメリットは生ワクチンに比べて毒性が少ないという点です。そのため副作用も少ないといわれています。 デメリットは複数回打たなければいけなかったり、免疫が有効な期間が短いことです。 不活性化ワクチンで予防することができる代表的な病気は、インフルエンザ、日本脳炎、B型肝炎です。

・生ワクチン

生ワクチンのメリットは比較的長い期間免疫が有効なことですが、投与したウィルスが増殖しすぎて胎児に何らかの悪影響を及ぼしたり、強い副作用が出る場合があります。 生ワクチンで予防することができる病気は風疹、麻疹、おたふく風邪、水疱瘡です。

妊娠中に予防接種を受ける際の注意点

ワクチンは義務ではないので必ず打たなければいけないものではありません。そのため母体と赤ちゃんのためにならなければ打つ意味がありません。以下のことに注意しましょう。

・生ワクチンは打たない

妊娠中は生ワクチンを打たないほうが無難かもしれません。メリットとデメリットの比重を考えた際、生ワクチンの副作用が母体と胎児に与える影響の方が恐ろしいのです。

・先に夫や家族に予防接種してもらう

せっかくワクチンを打っても自分に免疫ができるまでの間に、夫や共に暮らしている家族が病気にかかってしまい、それがうつることもあります。感染を防ぐにはまず自分よりも先に夫や家族に予防接種してもらうようにしましょう。

・インフルエンザのワクチンは妊娠16週以降に

インフルエンザのワクチンは不活性化ワクチンなので、比較的安心して予防接種を受けられますが、その際にはタイミングに注意しましょう。 母体とお腹の赤ちゃんの体調が安定するまでは摂取を控えたほうが万全です。妊娠16週以降に卵やゼラチンのアレルギーが無ければ安心して打つことができます。

基本的に妊娠中の妊婦は安静を第一に心がけるので、そもそも外出の機会自体が減り、病気にかかりづらいはずです。それでも夫や家族が外から病気をもらってきて、感染してしまう可能性があるので、日ごろからうがい手洗いなどを家族全体で徹底し、ワクチンを打たなくても良いような環境づくりを優先しましょう。