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2016.12.15

体型が妊娠を妨げているかも? 肥満と不妊の関係について

妊娠のために「妊活」を行っている夫婦は多く、不妊のための治療を行っている方も決して少なくありません。
しかし実は「肥満」が妊活に悪影響を及ぼしているケースも多いため、妊活を実らせるためにはダイエットが必要になる場合もあります。
今回は肥満が不妊の原因になってしまう男女別の理由や、BMIの測り方・効果的なダイエット方法などをご紹介していきます。

女性の肥満が不妊の原因になる理由

肥満と妊娠の関係を説明する上で「アディポネクチン」という言葉がキーワードになります。 アディポネクチンはタンパク質の一種で、脂肪細胞から分泌されます。

このアディポネクチンは肥満が進むことで減少するのですが、アディポネクチンが減少すると卵巣の皮が肥厚することが分かっています。この異常によって排卵障害が引き起こされ、良質な卵子の生成が難しくなってしまうので、不妊につながってしまうのです。
また肥満のまま妊娠すると妊娠高血圧症候群のリスクが高まったり、産道の脂肪が邪魔をして難産になってしまう可能性も高くなります。 妊娠中にはダイエットを行うことはできないため、妊娠する前に体重を適正値に近づけていくことが重要です。

男性の肥満は精子の質や量の悪化につながるリスクも

これまでは「男性の肥満」と「不妊」はあまり関係がないと考えられていました。しかし、2008年のイギリス・アバディーン大学の博士が発表した研究結果から、肥満男性は一般的な体型の男性と比較して精子の異常が多いと判明しました。
2037例の精液と男性のBMIを比較して検証されたこの研究では、肥満男性の精子は量が少なく異常がある精子の割合も高くなるという結果が出たのです。
オーソドックスな基礎体温計の他、基礎体温を何日か分メモリーすることが可能なタイプや、体温計から直接パソコンやスマホなどの端末機器にデータをとばすことが可能なタイプもあります。

肥満が精子の質や量を低下させる理由は、男性のホルモンバランスの乱れや、普段の不健康な食生活・精巣の周囲に付いた脂肪などが精子に悪影響を与えていると考えられています。

BMIの測り方と正しい体重の測り方

肥満とはBMI25以上のケースを指します。BMIの値が大きいほど肥満の割合が強くなるので、まずは自分とパートナーのBMIを測定してみましょう。
BMIは以下の計算式で割り出すことができます。

体重kg÷(身長m)2

肥満は4段階に分かれており、数字が上がるほど危険度が高くなります。
・25〜30未満だと肥満1度
・30〜35未満だと肥満2度
・35〜40未満だと肥満3度
・40以上は肥満4度

また体重はなるべく毎日決まった時間に計ることも大切です。
毎食後などに計ると、食べたり飲んだりした分だけ体重が変動してしまうため、正しい体重が分からなくなってしまいます。
毎朝の朝食前などに体重を図ることで体重の変化も分かりやすくなりますし、正しい体重を確認することができます。

健康的にダイエットを!

ダイエットといっても食事を抜く方法では空腹を感じやすく、逆に過食のリスクを高めてしまいますし、健康を損なう可能性もあります。
健康状態の悪化は不妊につながることも多いので、栄養はしっかり取り健康的にダイエットを行っていくことが大切です。
食事はバランスよく3食取り、その上で脂質や糖質・塩分などを控えるようにしましょう。

またなるべく体を動かすことも重要なポイント。
ウォーキングやジョギングでも良いですし、室内でできるエクササイズや踏み台昇降運動会などを行うのもオススメです。
なるべく毎日意識して体を動かすことを継続していきましょう。